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プリプレス技術者とは?

概要

プリプレス技術者は、印刷前の工程を担当し、デジタルファイルを印刷可能な状態にする専門職です。デザインデータの確認、修正、プレート作成などを行います。

一般的な適正要件

プリプレス技術者には、細部への注意力、色校正の知識、DTPソフトウェアスキル(Adobe Creative Suiteなど)、問題解決能力が求められます。

詳しい仕事内容

プリプレス技術者の主な役割は、印刷前の準備作業を行い、デジタルデザインデータを印刷可能な形式に変換することです。まず、クライアントやデザイナーから提供されたデータを受け取り、細かくチェックします。これは、解像度、カラープロファイル、レイアウト、フォントの埋め込みなど、印刷に影響を与える可能性のある要素を確認するためです。

次に、データの修正作業を行います。デザインデータに不備があれば、適切に修正し、印刷時に問題が発生しないようにします。色の調整や、画像のトリミング、不要な要素の削除などが含まれます。また、デザインデータの一貫性を保つために、全てのページが正しく整列されているかを確認します。

プリプレス技術者は、カラー校正の専門知識を持っており、印刷物の色が正確に再現されるように調整を行います。これには、カラーマネジメントシステムの設定や、試し刷り(プルーフ)の作成が含まれます。試し刷りはクライアントに確認してもらい、最終的な色合いやデザインが満足されるまで調整を続けます。

さらに、プリプレス技術者は、印刷プレートの作成も担当します。CTP(Computer-to-Plate)技術を用いて、デジタルデザインデータから直接印刷プレートを作成します。プレート作成の過程でエラーがないかをチェックし、品質を保証します。プレート作成が完了したら、印刷機に取り付けられる準備を行います。

プリプレス技術者は、印刷工程全体の管理も行います。印刷の進行状況を監視し、問題が発生した場合には迅速に対応します。また、印刷業者とのコミュニケーションを取り、印刷スケジュールや仕様について調整を行います。効率的な作業フローを維持し、納期に間に合うようにプロジェクトを進めることが求められます。

現代のプリプレス技術者には、デジタル技術の進化に対応する能力が求められます。新しいソフトウェアや技術の習得、ワークフローの最適化、デジタル印刷の知識など、多岐にわたるスキルを持つことが重要です。これにより、印刷品質を高め、効率的な生産プロセスを実現することができます。プリプレス技術者は、印刷業界において非常に重要な役割を果たし、高品質な印刷物を提供するために欠かせない存在です。



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